【35番札所 栖足寺】初閻魔

(開催日:2017年1月19日)


地獄絵図(十王図)特別展示

2017/1/13~2017/1/19まで拝観無料で展示しております!
皆様のお越しをお待ちしております。

江戸時代の十王図が数ある中、慶長9年に描かれた栖足寺蔵の十王図は伊豆最古。全国的に見てもとても希少な作品です。裏書に記された、約百年に一度表具を修復した旨には地域の地名、名前がのこることからも長い間大切に受け継がれたことが伺える。

十王とは人の死後どの世界へと生まれ変わるかを決定する十人の王で、秦広王、初江王、宋帝王、五官王、閻魔王、変成王、泰山王、平等王、都市王、五道転輪王という。

栖足寺本は、すべての絵で画面上方に机を前にし椅子に座った王を描く。両脇には冥官や童子が描かれ、下方にかけて、刑罰や地獄の様子が描かれている。

本図で興味深いのは、十幅のうち四幅に、白い服と頭巾をかぶった二人ずれの人物が書き込まれている。この人物たちは地獄で死者が裸同然で刑罰を受けている中を、着物を着ており、あたかも地獄めぐりをしているようである。また、白い着物をよく見ると、細かな点が描き込まれているのが見え、おそらく経文が書かれた死装束を着ているのであろう。この二人が何者かは不明であるが、生前に善行を行った者、もしくは追善がしっかりされている者であろう。
その他にも、遺族が四十九日までの間、地獄の苦しみを救済するために行う釘抜き念仏の様子や、おそらく死神であろう馬上で弓を引く姿など、他では見られない特質すべき様子が描かれている。また、この様子は美術専門誌「國華」にも取り上げられ、研究者からも注目されている。


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