御本尊と御利益

 

 

《ご本尊の役割》

 
神社と寺院の大きな違いは、神道での御神体は、鏡、刀、曲玉で構成される「三種の神器」と言われていますが、仏教では御本尊と言い、大日如来をはじめとする仏像が祭られています。御朱印帳には神社名や御祭神(伊勢神宮の内宮では天照大御神で、外宮では豊受大御神)が書かれていますが、霊場などの納経帳には、各寺院に祀られている御本尊が書かれています。霊場を参拝する祭に、各寺院に祀られている御本尊を知る事で、その御利益の違いも分かります。
 

  • 不動明王(ふどうみょうおう)
    密教の根本尊であり、決意と慈悲の神で、人々の誓いを見守る仏。
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  • 釈迦如来(しゃかにょらい)
    現世に生を受けた唯一の神とされ、仏教の教義を説いて人々を救った仏。
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  • 文殊菩薩(もんじゅぼさつ)
    「三人寄れば文殊の知恵」という例えがあるように、無尽蔵の知恵の仏。
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  • 普賢菩薩(ふげんぼさつ)
    真理を究めて悟りを求めようという心の象徴とされ、滅罪を司る仏。
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  • 地蔵菩薩(じぞうぼさつ)
    人々の身代わりとなって、主に子供や水子を救う仏。
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  • 弥勒菩薩(みろくぼさつ)
    釈迦牟尼仏の次に、現世に降りて人々を救う事を約束している未来仏。
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  • 薬師如来(やくしにょらい)
    薬壺または丸薬の入った鉢を持ち、病気などから人々を救う仏。
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  • 観音菩薩(かんのんぼさつ)
    三十三観音としても有名で、さまざまな化身となって人々を救う仏。
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  • 勢至菩薩(せいしぼさつ)
    迷いと戦いの苦しみから知恵を持って救い、その亡者を仏道に導く仏。
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  • 阿弥陀如来(あみだにょらい)
    鎌倉の大仏としても有名で、極楽浄土の世界観を説く仏。
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  • 阿閦如来(あしゅくにょらい)
    信仰を求めようとする者の煩悩に対して断滅し、心願成就に導く仏。
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  • 大日如来(だいにちにょらい)
    密教では尊格であり、宇宙や万物の源とされ、真理を司る仏。
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  • 虚空蔵菩薩(こくうぞうぼさつ)
    無限の宇宙を象徴した仏で、自由を得るための知識を司る仏。

 
伊豆半島は火山地帯であり、世界有数のパワースポットです。更に、江戸時代から存在する「伊豆88遍路」は開創800年を越す古刹が多くを占めます。古刹の多くは、磁場が多く出ている土地に建てられている事が多く、その土地を訪れるだけで癒されます。
 
代表的な十三仏と呼ばれる仏様以外にも、純愛の化身である「愛染明王」や、武神の四天王の一人である「毘沙門天」もいます。多様性を尊重する日本人の文化の源流である、多神教としての仏教を、ご本尊から学ぶ事もご利益の一つだと感じます。
 


 

《六地蔵とは》

 
6つの 地蔵菩薩を並べた像のことで、墓地やお寺の入り口に祀られていることが多いです。仏教の世界では、すべての生き物が終生を迎えた時に、6つの世界(=六道の世界)に生まれ変わりを果たすと考えられています。六道の世界とは、 地獄・餓鬼・畜生・修羅・人間・天上を指し、現世での行いによってどこに生まれ変わるかが決まります。これを輪廻転生といいます。人間界や天上界であれば、それほど苦しむこともないかもしれませんが、他の世界は苦しみが多いかもしれません。それぞれの世界には、その世界へ導き救ってくれるお地蔵さんがいるとされます。そのお地蔵さんを合わせて祀ったものが 六地蔵というわけです。
 
六地蔵のそれぞれの役割とは?
 
六地蔵は、六道の世界にそれぞれ 1体ずつ存在すると考えられています。その世界に生まれ変わりを果たした者が迷ったり、苦しんだりすることがないように悟りの境地へ導くという役割があります。では、六道の世界とその世界に存在する 地蔵尊の役割をご紹介しましょう。
 
地獄の世界は、六つの世界でも一番苦しみが多い世界です。ここには 壇陀地蔵がいて、右手に持つ錫杖によって煩悩を払ってくれます。
 
餓鬼の世界は、嫉妬や欲望の塊がある世界です。この世界には 宝珠地蔵がいて、願いを授与してくれます。
 
畜生の世界は、弱肉強食で殺傷が行われる世界です。この世界には 宝印地蔵がいて、右手に如意や宝印を持ち人々に信仰心を教えてくれます。
 
修羅の世界は、怒りに我を忘れて戦いを繰り返す世界です。この世界には 持地地蔵がいて、右手に経箱を持ち智慧を教えてくれます。
 
人間の世界は、生病老死の四苦八苦がある世界です。この世界の 除蓋障地蔵は、恐怖心を取り除き、安らぎを与えてくれます。
 
天上の世界は、人間の世界よりも楽が多く苦が少ない世界です。この世界の 日光地蔵は、経巻や経本を持っていて仏の心理の言葉を表してくれます。
 
それぞれのお地蔵さんは、その世界に来た者を救済してくれるありがたい存在ですね。普段目にすることがあっても、六地蔵の持つ意味はよく知らない人も多いと思います。
 
どの世界でも、お地蔵さんが救済してくれますが、この話を知った機に、少しでもいい世界へ転生できるように普段の行動を振り返ってみてはいかがでしょうか…